CHANEL J12 2019年モデルチェンジ詳細
2019年のCHANEL J12 リニューアル(モデルチェンジ)について。
ここでは、その内容(新型、旧型の相違点、見分け方)についてどこよりも詳しく解説します。また、2020年02月以降発表の新作「パラドックス」「X-RAY」「J12・20」について最後に触れています。
目次
2019年 J12 リニューアル
2019年06月に38mmの自動巻き4商品がモデルチェンジ(リニューアル)されました。
以降の経緯は
- 2019年06月 標準38mmをリリース
- 2019年08月 ファントムの38mm、33mmをリリース
- 2019年09月 エディション ノワールをリリース
- 2020年02月 パラドックスとX-RAYを発表
- 2020年05月 J12・20を発表
- 2020年06月 J12の33mmクォーツ7商品をリリース
となっています。
↑CHANEL J12 エディション ノワール 38mm H6347
リニューアルされた標準モデル
2019年06月にリニューアルされた標準モデルはケースサイズ38mmのみで、インデックスとカラーの組み合わせによる以下の4つです。
このリファレンス(型番)から推測されることは、
…
私の推理力では何も分かりません。
で、このリファレンスは、CHANELの腕時計全般共通で、J12以外の例えばプレミエール等にも使用されているものなのですね。完全なリリース順でもなさそうです。開発開始順でしょうか。
個人的な予想としては今後、他のモデル・サイズにも同様のモデルチェンジ(リニューアル)が展開されていくと考えています。
新型と旧型の比較
ここでは、CHANEL J12 ホワイト ケースサイズ38mmの数字インデックスモデルをサンプルに新型と旧型を比較してみたいと思います。
ブラックも内容的にはほぼ同じになります。
左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
デザイン上の大きな変更点は4つ
まずは、外から見て分かる以下の4つの大きな変更点について解説します。
- ベゼルのギザギザの数
- レイルウェイ目盛りのデザイン
- ダイヤルの拡大/ベゼル幅の縮小
- ムーブメント/裏蓋
ベゼルのギザギザの数
ベゼル外周のギザギザ(刻み)の数が、1周で30個から40個に増えました。ギザギザが細かくなったということです。
左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
これまでは、5分間でギザギザが2.5個(2分で1個)でしたが、5分間で3.33個(15分で10個)になりました。
計算上は気持ち悪い…
ギザギザの数は60の約数にしてほしい!
とも思ったのですが
しかし、切り口を変えると
旧製品では0分と30分のことろでは凹で、15分と45分のところでは凸
だったのが
新製品では0分、15分、30分、45分のすべてで凹となります。
個人的に、少しスッキリしました。
見た目の印象で言うと、ギザギザが細かくなったことで洗練された印象を受けます。
この「ギザギザ」という稚拙な表現… 他のブログ様では「グリップ」と表現していました。
レイルウェイ目盛りのデザイン
レイルウェイ目盛りというのは、ダイヤル上の「線路のように見える同心円」のところです。
5分毎に目盛りが太く(黒く)なりました。
左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
少し(だけ)印象が変わりますね。
↑新製品のCHANEL J12 ホワイト 38mm H5700
悪くはないのですが単に差別化を図るためのデザイン変更のように感じてしまいます。
J12のホワイトであれば、黒い部分を増やしてほしくない気持ちもありますが、個人的には良くも悪くも「気にならない」変更です。
ダイヤルの拡大/ベゼル幅の縮小
ベゼルの外径をそのままに、ダイヤル(文字版)を大きくしたため、ベゼル幅が縮小されています。
↑左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
これにより印象としては、腕時計が大きくなったように「見えます」。
車のタイヤ・ホイールのインチアップと同じです。
個人的には新製品は間延びした印象で、旧製品のバランスの方が好きです。今回の「スカスカ」よりは以前の「ぎゅうぎゅう」が好きなのだと思います。
38mmというのは昨今のメンズ腕時計にしてはかなり小さめのサイズですので、流行には従わないながらも少しでも大きく見えるように少しだけ譲歩したのでしょうか。
それともCHANELの38mmはユニセックスという位置づけなのでしょうか。
ムーブメント/裏蓋
自動巻きのムーブメントが変更され、さらに裏蓋がサファイアクリスタルのシースルーバックになることでそのムーブメントが見えるようになりました。
↑CHANEL J12 ホワイト 38mm H5700
個人的にはこの変更が一番インパクトがあり、2つの大きなメリットを感じています。
メリット その1 格好いい
ムーブメントが見える。
今までと比べて格段に格好いいです。
CHANEL J12に限らず、すべての自動巻き、手巻き腕時計をシースルーバックにしてほしいくらいです。
見えないより、見える方がいいですよね。
ただ、見られる側としてはムーブメントが「見せパン」「勝負下着」でないといけないわけですから、やはりコストはかかります。
見せられないムーブメントでは、シースルーバックにするのは恥ずかしいのです。
見た目も格好いい「見せムーブメント」を用意したということです。
メリット その2 傷つかない
そもそもが、これまでのステンレスの裏蓋がイケてなさすぎでした。
表面処理もなんだかイケてなかったですし、バックルがぶつかるという構造上仕方ないとはいえ、弱いステンレスを使用しているのか他の腕時計の裏蓋よりもはるかに傷つきやすかったと思います。
↑旧製品の裏蓋
サファイアクリスタルになり、綺麗で傷つかなくなったのです。
唯一最大の弱点が克服されたと思っています。
ケニッシ製ムーブメント
個人的には見たことがないデザインのちょっと変わったムーブメントだと思いました。
ケニッシという会社のムーブメントのようで、チューダー(チュードル)のムーブメントを作っている会社のようです。こちらの
https://www.webchronos.net/features/30059/2/
「CHANEL THE NEW J12(後編) | [webChronos]」
が詳しいかと思います。
(2020年02月11日追記)↑のwebChronosの記事、消えてしまったようですね。残念。どうして消してしまうのでしょう。 webChronos 結構消えます。
このキャリバー12.1というムーブメント。おそらくクロノメーターと思われます。いろんなところでC.O.S.C.(クロノメーター)認定と書かれているのですが、CHANEL公式サイトでは特に何も書かれていないんですよね。
おそらくキャリバー12.1=クロノメーターということなのでしょう。
ムーブメントについては、パワーリザーブも改善されました。もともと42時間だったのが70時間と大幅67%アップです。
誇張する表現になりますが「2日もたなかった」のが「3日近くもつ」ようになりました。
毎日長時間腕に巻いている人にはありがたみは少ない改善かもしれませんが、週末に外したり、2本の自動巻きを交互に使用している人などはありがたい改善かと思います。
その他の細かな変更点
リュウズの変更
リュウズの形・大きさが変わりました。高さは減ったように見えますが、直径は大きくなったように見えます。
↑左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
「AUTOMATIC」のフォントの変更
「AUTOMATIC」のフォントを「CHANEL」と同じフォントに変更しました。
↑左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
違うような気もしますが、見比べてもきっと分かりません、私には。
「SWISS MADE」位置とフォント変更
「SWISS MADE」の位置が、ダイヤル外周のミニッツマーカーの場所に移動し、フォントを「CHANEL」と同じフォントに変更しました。
↑左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
回転ベゼルのツメが2倍に
逆回転防止ベゼルについて、1周で60回カチカチ鳴ったのが、120回カチカチ鳴るようになりました。1分ずつ調整できたのが30秒ずつ調整できるようになったということです。
ダイバーズウォッチの機能としては60カチカチで充分というか、60カチカチの方がいい気がするんですけどね、個人的には。
まぁ、私はダイバーズウォッチとしては使用しませんのでカチカチ回した感じが気持ち良ければいいです。
時針と分針の太さを揃えた
元々わずかに太さが違った時針と分針の太さを揃えたようなのですが、その元々の違いが私には分からないくらいです。
分針の夜光範囲が長く
分針の夜光部分が増え、中心側に拡大されました(長くなりました)。
夜光部分の中心側が、時針と分針で揃ったのだと思います。
ブレスレットのコマ(リンク)が長く
ブレスレットの1コマ1コマが長くなりました。
↑左が「旧」製品のH0970で、右が「新」製品のH5700です。
旧製品を見慣れているせいか、コマが長くて気持ち悪く感じます。
ちなみに、バックル側の長さ調整コマの大きさは変わっていないようですので、調整の精度が落ちることはありません。
こちらも個人的には前の短い方が好きです。
ブレスレットのピンの数が減りますので、ブレスレットの「伸び」が発生しづらくなるという効能もあるでしょう。
ブラックのみの変更点
ブラックのみに言える変更点ですが、時針、分針、秒針の夜光塗料の部分の色が白から黒に変更になりました。
↑左が「旧」製品のH0650で、右が「新」製品のH5697です。
これはかなり印象が変わりますね。もちろん新しい方が格好いいです。ただし、夜光ということではほぼ光らないようです。
把握しているもので記載できるような変更点は以上です。
クォーツの裏蓋
J12の33mmモデル(レディースのクォーツ)について、基本モデル(ホワイトH0968、ブラックH0682)は2019年10月時点ではリニューアルされていませんが、先行してファントム(ホワイトH6345、ブラックH6346)で33mmがすでにリリースされています。
(個人的に)気になっていたクォーツの裏蓋はこんな感じでした。
↑CHANEL J12 ピンク ブラッシュ 33mm H6755
33mmのシースルーバックの裏蓋がそのままステンレスに置きかえられた感じです。
70%のパーツが変更っていうけど
今回の2019年のモデルチェンジ・リニューアルで、70%ものパーツが改良・変更されたということですが、個人的には逆に「何が変更されなかったのか」が気になるところです。
ケース、ダイヤル、ベゼル、針、リュウズ、ムーブメント、ブレスレット、裏蓋は変更されていますので、変更されていないものを予想するとネジ、ブレスピン、バックル等でしょうか。
以前と共通のパーツが存在するということは、様々な面でいいことだとも思います。
一番見分けやすいポイントは?
目の前にあるCHANEL J12が、リニューアル前のものなのか後のものなのか、裏蓋を見ずになるはやで判断するポイントはレイルウェイ目盛りと考えます。
赤丸の部分が黒くなっていたら(ブラックの場合は白くなっていたら)ニューモデルです。
動画
今後の展開について
私も皆さまと同じように気になる次第です。
今回、38mmの自動巻きがモデルチェンジされたことにより、クロノグラフ等の39mm以上の定番モデルや、スーパーレッジェーラ 、GMT、マリンも(リリースされるなら)同じような内容のモデルチェンジ(デザイン、シースルーバック)になると思われます。
ちなみに NEW クロノグラフの「予想画像」は以下の記事になります。
さらにクロマティックの復活や、さらにさらにクロマティック×クロノグラフのリリースもあれば激しく嬉しいところです。
29mm以下のサイズについては、29mmのJ12 29MMはモデルチェンジすると考えていますが、19mmのJ12・XSはモデルチェンジしないと考えています。
と言いますのも、J12・XSは2016年販売開始の比較的新しいモデルということもあり、すでにモデルチェンジ済のような裏蓋になっているからです。
↑19mmモデルJ12・XSの裏蓋
2020年の話については以下を参照ください。
2020年06月追記
2020年06月に33mmクォーツ7商品がリリースされました。
いずれの商品もカレンダー「無し」となっています。
今後、CHANEL J12 33mmクォーツはカレンダー無しが主流になるかもしれません。
2020年の新作について
2020年に発表された新作、「CHANEL J12 パラドックス」と「CHANEL J12 X-RAY」と「J12・20」については以下の記事に記載しました。
2020年06月にリリースされた33mmクォーツ7商品については以下に記載しました。
以上。
後記
最後までお読みくださりありがとうございます。
この他にもCHANEL J12についてたくさん書いています。以下から気になる記事を読んでいってくださるとありがたいです。
300記事くらいあるはずです。
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