密室遊魚(インドアフィッシュ)についての考察
HUNTER×HUNTERに出てくる幻影旅団の団長
クロロ=ルシルフル
彼が使う念能力の1つ
密室遊魚(インドアフィッシュ)について考察した内容を記載します。
作中には出てきませんが、能力の元々の持ち主の考えについても記載しています。
目次
密室遊魚(インドアフィッシュ)とは
意味
みっしつゆうぎょ
「遊漁」という言葉がありますが、インドアフィッシュは遊「漁」ではなく遊「魚」です。
遊魚というのは、「水中を泳いでいる魚」です。
特に深い意味を持たせているのではなく、語呂感重視でしょう。
念魚のモデル
ホネホネ的ですので、勝手なイメージは
熱帯魚のトランスルーセントグラスキャット。
大きさはかなり違いますが、これがモデルではないかと思います。
手間も値段も意外と普通に飼えます。
密室遊魚もトランスルーセントグラスキャットも暗闇に映えますね。
眺めながらお酒を飲みたいところです。
能力概要
クロロが誰かから盗んだ能力の1つでしょう。
系統は具現化系。概要は以下になります。
- 閉め切った部屋でしか生息できない念魚「密室遊魚」を具現化
- 複数匹の同時具現化が可能
- 念魚は肉食で特に人を好む
- 喰われた方は痛みはなく血も出ないので念魚が消えるまで死ぬこともできない
- 念魚は空中を泳ぐ
- 密室が解除されると念魚は消える
念魚の細かい性質について。
- ゲップする
- 消えるときに鳴く
考察
制約
能力の制約は「密室」です。
おそらく完全な「密閉」である必要はなく、ドアと窓が閉まっていれば、密室という判定でしょう。
換気口の隙間やドアの隙間は考慮されないと思われます。
念魚を出現させるためには「密室」である必要がありますが、さらに自分(=クロロ)も同じ密室内にいる必要があると思われます。
完全なる予想ですが、目の前の箱の中など、自分がいない側の密室に念魚を具現化することはできないと思われます。
また、「自分(=クロロ)は念魚に攻撃されない」という条件が元々入っているかもしれませんが、クロロはその他の条件で念魚からの攻撃を回避しているという可能性も考えられます。
(追記 原作以外で「本人は攻撃されない」という情報があるようですが、詳細不明です。)
いい例が思い浮かばないのですが例えば「密室を完成させた(ドアを閉めた)人は攻撃されない」など。
私は「本人(クロロ)だから攻撃されない」のではなく「何か条件を満たしているからクロロは攻撃されていない」のだと考えています。
ノストラードファミリーの採用試験のときの
シャッチモーノ=トチーノの縁の下の11人(イレブンブラックチルドレン)が、「一番近い人に攻撃する」くらいの条件で、攻撃を避けているのかもしれません。
もし「本人(クロロ)は念魚に攻撃されない」という制約が元々入っているのであれば、必然的に念魚の強さというか凶暴性は下がるでしょう。
相手が誰なのか確認してから襲う魚と、誰彼構わず襲う魚。当然、後者の方が狂暴になります。前者には理性が必要ですが、後者には理性が必要ないので。
2022年11月06日追記
後述しますが、戦闘用の能力でないと考えると、凶暴性は必要ないのかもしれませんね。
人間を食べているので勝手に狂暴と考えてしまいましたが、お腹が減っていて、近くに人間がいることに気づけば食べるという程度で、わざわざ人間を探し回ったりはしないのかもしれません。
戦闘用の能力?
密室遊魚は、戦闘用の能力ではないと思われます。
というのも、「密室」というのはかなり厳しい条件であり、バレやすいのです。
「オレでなきゃ見逃しちゃうね」との戦闘の際、
「オレさん」は、クロロよりも後から入ってきています。
オレさんがわざわざドアを閉めるような行儀のいい人とも思えませんし、クロロが後からドアを閉めれば、それがなんらかの能力の発動条件だとオレさんも気づくでしょう。
このように、オレさん以外と対峙する場合以外でも、ほとんどの場合が「あとから」密室を完成することになるので、戦闘用としてはかなり実用性が低いのです。
戦闘用と考えるのであれば、「能力を発動させるために密室を作る」のではなく「密室ができたときに能力を発動しようか」くらいの気持ちでいるのが通常かと思います。
実際、クロロは密室遊魚の能力でオレさんに勝ったのではなく、杭で磔(はりつけ)にしたという、ほぼ勝ちが決まっている状態から密室遊魚を発動したと思われます。
↑食べられてから刺されたのではなく、刺されてから食べられています。
というか、食べさせるための磔ですね。
つまり
- 戦闘開始
- オレさんを磔にし、クロロの勝利がほぼ確定
- クロロがドアを閉めて、密室を完成
- 密室遊魚を発動、食べさせる
という流れが予想されます。
2と3は逆になる可能性もありますが、磔にしてからドアを閉める方が格段に楽でしょう。
ほぼ無敵
「密室」という条件がバレなければ、密室遊魚はほぼ無敵でしょう。
ただし、バレないというのが極めて難しいのです。
まさに
具現化系は能力のバランスが悪い場合が多い
そのかわり型にはまればすごい威力を出すって感じのな
HUNTER×HUNTER No.9 P180 イズナビ
です。
念魚に対して、通常の攻撃ではおそらくダメージを与えたり、壊したりすることができません。
シズクのデメちゃんが念で具現化されたものを吸い込めなかったり、コルトピのギャラリーフェイクが念で具現化されたものをコピーできなかたったり、念で具現化されたものに対する制限は多いのです。
ただし、「他人が具現化したモノを壊したり消したりできる」能力者であれば対応可能です。
気になる表現
密室遊魚の説明でクロロが
「喰われた方は痛みはなく血も出ないので念魚が消えるまで死ぬこともできない」
と言っています。
これ、気になる表現です。
血が出なくて痛みがないと死ねないのでしょうか。
なんか不思議な表現です。
例えば、
「喰われた方は痛みはなく血も出ない。念魚が消えるまで死ぬこともできない」
だったらまったく気にならなかったのですが。
細かくてすみません。
食べられると固定される?
からの
を見れば分かるのですが、
オレさんの頭は、浮いているのです。
「固定されている」とも言えます。
作者は「何となく」そう描いたのではなく意識的にそう描いています。
SF的な変な表現を使うと
食べられた断面の「時間が止まる」という表現が一番近いかと思います。
血も出ないし、そこから動かない(動けない)。
「時間が止まる」=「永遠」だから、死ねないのではないでしょうか。
そして、全部(全身)食べられたらどうなるんでしょうね。死んでない?意識はある?
想いを馳せる
前の能力者の心の闇に想いを馳せながら能力を自分のものにしていく
“盗賊の極意”の醍醐味だよ
HUNTER×HUNTER No.34 P32 クロロ=ルシルフル
私も密室遊魚の前の持ち主の心の闇に想いを馳せてみたいと思います。
ネットを見ていると密室遊魚は「拷問用の能力」みたいな意見が散見されますが、私は違う考えです。
何をもって拷問とするかはいろいろあるかと思いますが、この密室遊魚については「肉体的な痛みがゼロ」です。
私はそういう理由から拷問用だとは思っていません。
元の能力者は、「切断面を見ること」に快感を覚えるタイプのフェチなのではないでしょうか。人が苦しむ様子には興味がないのでしょう。
血も出ないですし、ゆっくり鑑賞することができます。血の出ない新鮮な断面というのはかなりレアですからね。
戦闘用でも拷問用でもなく、ちょっと変わった性癖を持った人の能力でしょう。
食べられた切断面を眺めながら、これから死にゆく人と会話ができる能力になります。
個人的な予想
まず私は(上でも少し書きましたが)、密室遊魚は「クロロ本人も念魚に攻撃され得る」という考えです。
密室遊魚の前の持ち主の心の闇、ということで考えれば
この能力は、持ち主が「自殺するために身につけた能力」(というよりは「自殺するときにも使う能力」)と考えるのが妥当だと思います。
先ほど言ったように、条件次第で「能力者自身も念魚に食べられる」ということが前提になりますが。
念魚に食べられながら、痛みもなく死ぬまでのスタンバイ状態。
第一発見者になる人が入ってきた瞬間に密室が破られ、死ぬのです。
痛みもなく死を迎えることができ、さらに一瞬のすれ違いで第一発見者と生きて対面できない。
というか、考え方によっては第一発見者が殺したともいえるような結末。
密室遊魚の元の持ち主は、最期は自分の能力である念魚に食べられて死にたい、
そういう予定で能力を設定したのかもしれません。
- 最後まで食べられても死なない
- 食べられている途中で死んだとしても、死後に強まる念
どちらだったとしても、最後まで食べてもらえそうですね。
能力が盗まれるだけではなく、自分が予定していた「死ぬ方法」(人生設計)まで盗まれてしまったというわけです。
ま、団長はサイコパスですから「関係ない」んですけどね。
回想
密室遊魚を読んだ当初、これが団長自身の能力かと思いました。
その時点で、団長の能力が「他人の能力を盗む能力」ということが明らかになっていなかったためです。
もちろん、その前にネオンの能力に対して、質問したり目にしたりしているシーンはありますが。
で、密室遊魚。団長の複数ある能力のうちの1つだとは思いましたがそれでも
「密室限定だし、使い勝手が悪すぎでしょう、団長!」
と思いましたが、単なる盗んだ1つの能力でした。
最期に
「たかが」と言ったら失礼ですが密室遊魚だけの話でこれだけ考えることがあるなんて、HUNTER×HUNTERはやはり奥が深いですね。
連載再開を願います。
以上。
後記
最後までお読みくださりありがとうございます。
こんなに更新したのに、現在はほぼ誰も見ていないゴミカスクズ無価値ブログです。
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コメント一覧
見た目やデザインはおいといて
インドアフィッシュの元ネタはおそらく映画 「フロム・ビヨンド (1986)」だと思われます
見ればわかります
匿名様
情報ありがとうございます!
フロム・ビヨンド、気になりますね。
見てみたいのですが、見れるかな?
1986年はかなり古いですね。オンデマンド配信もされていないようですし
https://mihocinema.com/frombeyond-25424
ゲオでレンタルできればいいのですが。
気になります。
返信ありがとうございます
今現在だと日本で買うとメルカリが最安値で4.600円でありますね
高いです
私は数年前にわざわざアメリカのAmazonで通販してリッピングして日本語字幕ファイルを別途読み込ませて視聴出来るようにしています
大都市の大型TSUTAYAとかならレンタルがあるかもしれないですね
通信レンタルのTSUTAYAディスカスにはありませんでした
安く見られるといいですね
匿名様
情報ありがとうございます。
近隣のゲオでもレンタルなさそうです。気長に探してみますね♪