2019年トノサマバッタ日記(22)ー幼虫の段階について

2019-07-24




幼虫の段階 X齢幼虫について

トノサマバッタの幼虫の段階(1齢、2齢~)について、インターネットで調べてもなかなか有用な情報に辿り着けません。

知りたいのは、「何齢幼虫まであるのか」「各齢の特徴」「画像での一覧・比較」です。

自分が子どものときには覚えていた気がするんですけどね…

昆虫(の一部が)大好きではありますが、素人ですので間違いがあればご指摘願います。インターネット上の間違った情報は訂正した方が人のためになりますので。

「幼虫」という誤解について

昆虫に詳しくない人、興味がない人との会話でつまずきがちなのが「幼虫」という単語です。

一般的に「幼虫」というと、イモムシのようなものを想像される方が多いのでしょう。それはカブトムシの影響が大きいのではないのかと思っています。

しかし、「バッタの幼虫」はバッタの形をしています。「幼虫」という言葉よりも「子ども」という言葉の方が直感的に伝わるかと思います。

「バッタは大丈夫だけど、イモムシ的なのは苦手」という方もそこそこいらっしゃると思います。

昆虫に詳しい側の人間は、「バッタの幼虫」という説明をされる場合には、「バッタの幼虫、と言ってもバッタの形をした赤ちゃんなんだけどね♪」のような補足をすると伝わりやすいかと思います。

トノサマバッタは何齢幼虫まであるのか

どうも5齢幼虫説と6齢幼虫説がある気がします。

ある本には「5~6回の脱皮」と書いていたものがあるので、おそらくどちらのパターンもあるのでしょう。

以下、「5齢幼虫説」で書いていますが、しっかりと「6齢幼虫」と書かれている本もあります。

5齢幼虫説

「5回の脱皮を経て成虫になる」という情報に基づいて考えると 「5齢」までなのだと思います。

  • 孵化直後→1齢幼虫
  • 1回目の脱皮後→2齢幼虫
  • 2回目の脱皮後→3齢幼虫
  • 3回目の脱皮後→4齢幼虫
  • 4回目の脱皮後→5齢幼虫
  • 5回目の脱皮後→成虫

何で迷ったのかというと「終齢幼虫」という言葉。「もしかして、5齢幼虫の後に終齢幼虫というのがあるのか?」というのが気になりました。

おそらく「NO」です。

予想になりますが「終齢幼虫」という言葉は、脱皮する昆虫に対して横断的に使用する言葉で「成虫の一歩手前」ということを指しているのではないでしょうか。

例えば、脱皮の回数が違うバッタがに対しても「終齢幼虫」と言えば、「もうすぐ成虫」というのが分かりますよね。

トノサマバッタで言えば(5齢幼虫説の場合は)「終齢幼虫=5齢幼虫」なのだと思います。

ちなみに、カマキリはオスとメスで脱皮の回数が異なり、6~8回のようです。

1齢幼虫はどこスタート?

今回、孵化から見ていたのでその様子は分かるのですが、そのために逆に気になることがあります。

インターネットを見ていると「卵から孵化した時の幼虫を1齢と数え」という表現がありました。

とても分かりやすい的確な表現かと思います。

しかし、今回「孵化」?というのでしょうか、土の中から出てくるところを観察したのですが、地上に出てから1度「脱ぐ」のです。

参考までにこちらの動画をどうぞ。「地上に出た後に」殻を脱ぐ様子です。

これが1回目の脱皮に相当するのかどうかが気になっているのです。

おそらく、これは脱皮には「相当しない」と思います。

これが1回目の脱皮に「相当する」と仮定すると、

  • 1齢幼虫というのは、ほぼ「土の中にいる」もので地上にはほぼ「いない」
  • 6齢幼虫まで存在する

ということになります。「終齢幼虫=6齢幼虫」という可能性もありますので、いろいろと根拠としては弱すぎるのですが…

まぁ、とりあえずはこの孵化直後の1度殻を脱いだものを1齢幼虫として考えたいと思います。

2021年追記

この土の上まで上がってくるときの足が出ていない状況は「前幼虫」というようです。

土の中でたまごからかえったトノサマバッタの幼虫が、土の上に出てきました。はじめは、ふくろのようなものにつつまれているので、前幼虫とよばれます。前幼虫が自分でふくろをぬぐと、中から、あしや目がでてきます。これが1令幼虫です。

トノサマバッタ 写真/筒井学・栗林慧 総合監修/日高敏隆 P9

各齢幼虫の時期、大きさ、特徴

7月下旬で分かっている我が家の例になりますが

  • 孵化直後:6月上旬~ 体長4~7mm程度
  • 1齢幼虫:6月上旬~ 体長4~12mm程度
  • 2齢幼虫:6月下旬~ 体長10mm~
  • 3齢幼虫:6月下旬~ 体長15mm~
  • 4齢幼虫:7月中旬~ 体長19mm~ 羽が目立つようになります。胴体の2割程度
  • 5齢幼虫:7月下旬~ 体長22mm~ 羽が胴体の半分近くになります。

時期や大きさについては、かなりの個体差があります。

時期的な個体差について、7月下旬の現時点でも2齢幼虫なのではないかという個体もいます。4齢幼虫と比べると長さで2倍くらいの差がありますので、体積で言えば2の3乗となり8倍くらいの差に見えます。

同じ日に同じ母から生まれた兄弟なのに、体の大きさが違い過ぎると先輩・後輩感がすごいです。

同齢幼虫間でももちろん大きさの個体差もありますし、同じ個体の3齢幼虫でも脱皮直後と脱皮直前ではかなり大きさの違いがあります。

1~3齢幼虫については、ほとんど特徴の違いがないため、見た目で判別するのは難しいかと思います。

4齢幼虫については、羽が(全長ではなく)胴体の20%くらいの長さになります。羽の長さで言えば、2~3mmくらいになるかと思います。

5齢幼虫は、長さ太さ的にもヒメギスに近い大きさとなります。羽が胴体の4~5割くらいの長さになり、羽の長さが5mmを超えます。コバネヒメギスのような感じですね。

本当は、写真で比較できればいいのですが。

以上。

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